ランクル40の錆と戦う 旧車と錆 旧車維持は苦労が絶えません

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ランクル40の錆と戦う 旧車と錆

ランクル40の錆と戦う 旧車と錆

 車検が近くなってきたので、ランクル40の右前ウインカーを修理しました。本来は溶接するのが一般的ですが、道具はあるものの、やはり溶接はメンドクサイので、どうしても簡単なリベット止めになってしまいます。今回も溶接で綺麗に修理しようと思っていたのですが、やはり気温30度の中で作業をしていると面倒になり、リベット止めになってしまいました。普通の車、旧車なら問題ありですが、ランクル40だからこれもまたよし、じゃないのかな、と思っています。とにかく、作業工程が溶接に比べると圧倒的に楽なのがリベット止めです。それ以上に、見た目が悪いです。

鉄板はどこで手に入れた?

 私は10年位前に初めて鉄を扱い、ランクル40の外装を直し始めました。一番初めに困ったことは、材料の鉄板をどうするか?でした。当初はオイルを20リットル買った時のペール缶を加工したり、オイルが4リットル入っている四角い缶を加工したりしていましたが、これらの鉄板はかなり薄いので、もう少し厚いものが欲しいなと思っていました。ですが、木や他の材料と違って、鉄板は素人が普通に扱える材料ではないのか、ホームセンターなどにも売っていません。苦肉の策で考えたのが、リサイクルのスチール家具屋さんに行き、スチール製の棚を譲ってもらう事でした。これはかなり調子が良く、左右のドア下や穴の開いてしまったボディー各所を修理することができました。今回も、その残りを使って、こちらを作成しました。

必要なもの

 鉄を加工するとなると、やはり初期投資が少し必要になります。私が今回使ったものをご紹介しますと、万力、板金用のハンマー、グラインダー、丈夫な皮手、目の保護具、ドリル、ポンチ、サーフェイサー、錆止め、塗装用刷毛、木工用のキリ、ドリルの刃、ディスクグラインダー用砥石、フレキシブル砥石、リベット一式、などです。一から揃えると、結構お金がかかりますよね。今回久しぶりにグラインダーを出してみると壊れていたので、新しいものを買いました。最近は安いので、ホームセンターの独自ブランドの物を利用しています。

錆止め

 まずは、該当箇所の錆止めです。本来はベルトサンダーを利用してきちんと塗装を剥がし、その上から錆止めをすれば完璧なのですが、私は適当なので、錆の上からワイヤーブラシをかけ、その上から錆びていても大丈夫な錆止めを施しました。これです。

型取りと切断

 次は紙を修理箇所にあてて、どのように修理箇所を塞ぐかを考えます。今回は縦に長いものを2つ作り、これでウインカーを挟み込む事にしました。本来ならウインカーは外して、きちんとやり直せばいいのですが、いかんせんランクル40は錆がひどく、ウインカーを外すことができない、外れてもウインカーを壊してしまいそうな気がしたので、この方法を取りました。完璧なレストアを目指しているのではなく、あと30年程度乗れればいいので、これでオッケーです。用紙である程度の大きさを決め、それを鉄板に写し取り、鉄板を万力で挟んだ上で切断しました。鉄板の切断方法はディスクグラインダーを使用しました。これは本来やってはいけない方法です。鉄板の切断には専用の工具がありますし、この厚みなら専用ののこぎりでも切れそうな感じでしたが、自己責任でグラインダーを使いました。火花が出ますし、途中引っかかったりすると跳ね返ってくるので、厚手の皮手と保護具が必須です。下手をすると、顔や身体に甚大なけがをするかもしれません。鉄板の扱いは、やはり素人がやるものではありませんね。でもやらねば車検に通りませんので、何とか切断し、グラインダーでバリを取り、フレキシブル砥石で塗装を剥がし、再度修復個所に当てて再調整し、形が決まった所でサーフェイサーを吹きました。

リベット止め

 ドリルの刃とリベットが、どの位の大きさなのか当初全くわかりませんでした。測ってみると、5ミリのリベットが何本かありましたので、これをまず使いました。ボディー側の物が5ミリです。5ミリの物がなくなったので、残りは3.5ミリを使いました。手前側が3.5ミリです。ドリルで穴をあけて、リベット止めします。車のボディーにドリルで穴を開けるなどというのは、通常はご法度ですが、あと30年持てばいいので、考えることもなく穴を開け、リベットで固定しました。その上から微調整をします。板金用のハンマーで少し叩いてやると、いい感じに曲がりました。綺麗に行う板金塗装とは全く違うものですが、素人が行うインチキ修理ですので、これで良しとします。ちなみにボディーの色は、トヨタの532という色なのですが、もちろん廃番です。前回は横浜の塗料屋さんに色を合わせてもらったのですが、今回は予算がなくてオーダーできませんので、サフのままでしばらく行こうと思います。

下回りを塗って完成

 最後に四輪ジャッキアップをして下回りに潜り、下回りにシャーシブラックを吹いて完成です。後方のダルマストーブからATMが少し漏れているようなのですが、大丈夫かな。何とか車検に通るよう、今から神頼みです。車検は一週間後に行く予定です。

好きじゃなければやってられない

 旧車はカッコいい、私も欲しいと考えている方。今回の私の修理は素人仕事ですが、旧車の維持は部品探しから始まり、修理の段取りなどがとても大変です。心から車を愛していたとしても、愛だけではどうにもならないような、物理面での問題事もよく起こります。この種の旧車維持に関わるストレスを楽しめるようになるには、かなりの修業が必要です。また、同じ車のサークルがあるなら入って、部品調達などに関する情報交換をすることも非常に有効です。トヨタ2000GTではそのような組織があり、オーナーみんなの力で、各個体が維持されています。旧車は購入時にもそれなりの価格がしますが、買ってからの費用もかなり必要だという事を覚えておいて下さいね。

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