デフの故障で動けなくなる

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デフが壊れる

 私は小型車、大型車含めて、約20年ほどトラックドライバー歴がありますが、そのドライバー人生の中で、何度か経験した故障をご紹介します。今回はデフ関連です。デフは壊れてしまうとどうにもなりません。20年の間に、私ではありませんが、同僚の乗っていたトラックのデフが三回壊れたことがあります。いずれも百万キロ、もしくは二十年近く経過している古い車です。

ペラシャフト脱落

 一般道を走行中に、突然大きな音と共に、プロペラシャフトが脱落しました。友人は重油を積んで配送先に向かう途中でしたが、これではどうにもなりません。レッカーを呼び、車庫まで牽引し、荷物はどうにかして移し替え、たまたま空いていた車で再び配送に向かいました。トラックは間もなく二十年になろうかという単車です。この時の会社は三ヶ月点検などもキチンとしていましたが、壊れるときには壊れてしまうものだな、と思ったのを思い出します。かれこれ十年以上前の出来事です。

高速道でシャフト脱落

 友人はダンプで高速道を走っていたところ、突然大きな音と共にシャフトが暴れ出し、アクセルのコントロールが不能に。インターから本線に合流する所の最後の辺りでしたので、何とか左にトラックを寄せて、レッカーを呼びました。不幸中の幸いか、レッカー作業に伴う通行止めは、レッカー作業に伴う通行止めは、かろうじて免れる事ができました。トラックは20年以上経過しているもので、走行距離は百万キロ近くになっていました。この時の会社は自社でレッカー車を持っており、社員がレスキューに行きました。高速道の場合は、通行止めになってしまうと、沢山の人に迷惑をかけることになります。この時は何とか通行止めにせずに済みましたが、レッカー車のお世話になるのは、気持ちのいいものではありません。友人は、自称「機械に弱い」人で、オイル、水の管理や簡単なグリスアップ程度は行っていたものの、ペラシャフトにグリスを給油した事はなかったようです。この会社は三ヶ月点検をしてくれない会社ですので、実質の整備は故障がなければ一年に一度だけです。友人には悪いかも知れませんが、今回のケースは友人が大変だったと言うよりも、日本のトラックは給油せずとも、よく壊れずに走るなというのが正直な実感です。

夜中に起こされて

 二台でとある場所へ同じような荷物を積んで出発しました。時間に余裕があったので、おのおの好きな時間に出発し、おおよその到着時間と待ち合わせ場所だけを決めていました。予定では夜中に到着し、少し寝て、朝の八時から荷下ろしをする予定です。私は順調だったのですが、現場まであと数キロという所で、もう一台の運転手から電話がかかってきました。「デフが壊れて動けないので助けに来て欲しい」とのこと。不幸中の幸いか、電話を受けた私の遙か遠くに、見慣れた10トントラックのハザードランプが見えましたので、牽引するべく彼の元へ向かいました。すっかりデフが壊れたらしく、動かそうとしても、大きな音がするばかりで、トラックは殆ど前に進みません。この時は重量物を扱う会社でしたので、荷物の固縛用のワイヤーを沢山持ち合わせていました。早速これを繋いで、荷下ろし場所まで牽引し、何とか荷物を降ろすことができました。複数台口で、ユニック車が中におり、横持ちをしてくれたので何とかなりましたが、このユニック車がいなかったら、かなり大変でした。荷物を降ろしたあとは、もちろん動けませんのでレッカー車のお世話になりました。彼の帰りの仕事を、私が引き受けることになりました。帰る時間が四時間くらい遅くなってしまいました。

結論

 トラックの故障にもいろいろとありますが、デフが壊れてしまうと、運転手レベルではどうにもなりません。日頃から定期的にグリスを給油すること、デフオイルを定期的に取り替えることに加え、運行前の点検で、面倒ですが異常がないかどうかをしっかりと確認する事、この位しか私たちにできることはありません。また、気配を感じたなら、「大丈夫だろう」ではなく、早め早めに対応すること、必要に応じて修理する勇気が大切になります。デフの故障は年数が経過している、距離を走行しているトラックに発生する可能性が高いものです。

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