業務中のトラックが故障したらどうするの? トラニオン故障

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業務中のトラックが故障したらどうするの?

業務中のトラックが故障したらどうするの?

 トラックは三か月に一度の定期的な点検整備が法律で義務付けられています。また、運転手は出発時に運行前点検をし、運行管理者が行う点呼時に車両に異常がないか、運行できるかどうかを報告してから出発します。トラックを扱う人間、担当者としてできる限りの事をしているわけですが、実際問題として時々壊れます。新車のうちはそれほど壊れませんが、古くなってくるとよく壊れます。トラックは基本的な「走る、曲がる、止まる」のフレームの部分と、仕事をする仮装の部分から構成されますが、どちらも壊れる可能性があります。私の体験をお話したいと思います。

動けないトラックに遭遇

 昨日の朝、高速道路IC出口から近い、とある交差点の右折車線上で、2トンの冷凍車が不審な動きをしていました。ハザードランプが点いたり消えたりしています。そのランプの点滅具合や明るさ加減が普通ではありません。一目見て故障だなとわかりました。私は走行車線を走っており、その交差点を直進していましたので、通りすがりに運転席を覗いてみると、運転手がセルモーターを回しながら携帯電話で話をしているのが見えました。横を通ると、少しクラッチの焼けるような臭いもしました。朝でしたので、これから配送に向かうトラックなのでしょう。私は「気の毒だな。大変だな」と思いながら、ダンプで横を通り過ぎました。

仲間が到着

 一度目の配送を終えて、同じ交差点に通りかかると、故障車はそのままでしたが、同僚2台が同じ形のトラックで現場に到着していました。2トンの冷凍車ですので、それほど場所を取ることもなく、近くにあったP帯(車両が寄せられるように作られている駐車帯)に駐車し、レッカーか他の車か、誰かを待っている様子でした。朝一でしたので渋滞も心配でしたが、他の車も上手く故障車両を避けることが出来ているようで、大きな渋滞は発生していませんでした。

移動して荷物を積みかえ

 二回目を積んで現場に差し掛かると、故障車両は少し離れた広い場所に移動しており、応援に来たトラックに荷物の積み替えをしていました。少し配送は遅れてしまうかもしれませんが、何とかなったという感じでしょうか。荷物の積み替え完了が出来次第、入れ替えのトラックで配送業務に戻ることができるでしょう。配送の運転手は昼休みが取れない、時間的に遅れてしまうなど大変な面もありますが、何とかリカバリできそうな感じでした。

まとめ

 このケースでは、様々な要因が重なり上手くリカバリができました。故障した現場が会社から近いところだった、代わりのトラックがあり、運転手もいた、トラックを停められる場所もあった、比較的小さなトラックだったので積み替えもそれほど時間がかからなかった、などの理由が挙げられます。三回目を積んで現場に差し掛かると、もうすでに故障車両も応援車両も現場にはおらず、荷物の積み替えを完了して、配送業務に戻ることができたようでした。

他人事ではなかった

 この後、私は4回目を積みに山に入ろうとしました。山入り口を右折する直前に対向車が来たのでブレーキを踏んだところ、車両下部から「バキッ」という金属音が聞こえました。一瞬で壊れてしまったと思えるような、とても大きな音でした。でも、ダンプは動いたので、とりあえず山に入って様子を見たところ、音が聞こえた左前方や下回りに異常はありません。原因もわからぬまま、とりあえず動くのでこの回を何とかしてから対処しようと、4回目を積み込み、現場に向かいました。途中から速度に比例して大きくなる回転系の異音が気になってきて、途中で壊れたらどうしようかとヒヤヒヤ物でしたが、会社と当日の仕事のリーダーと連絡を取りながら、無事に現場に到着、荷卸しを終えました。当初は会社に帰って4回でリタイヤしようかと思っていましたが、会社に空いているダンプがあったことから、お昼休みを利用して会社に帰り、ダンプを乗り換えて再び合流という段取りになりました。急いで代車に乗り換えをし、緊急事態ということで高速道路を使って、何とか乗り換え合流に成功しました。昼休みは取れませんでしたが、何とか最後まで仕事を続けることができました。仕事を終えて会社に帰ると、代車で乗ったダンプのタイヤがパンクしていました。私の所属している会社はオイルとタイヤまでは自分たちで行わねばならないので、帰社後にタイヤを外して、会社にあった予備のタイヤに履き替えました。故障した車の様子を見に行くと、「トラニオン周りのトラブルじゃないか、それしか考えられない」ということで、既に下回りはバラされ、修理に入っていました。整備をしてくれている人から「ホイールにヒビが入っている」と言われ、再びタイヤのメンテナンスをすることになりました。割れたホイール付きのタイヤをピットまで運び、タイヤチェンジャーで剥いて(ホイールとタイヤにばらす)、ホイールを探しましたがありません。先ほど外した、パンクタイヤを剥いてホイールを取り出し、そのホイールにタイヤを組み付けました。運転業務の後にこれだけの仕事があると、さすがに堪えます。うちの会社はこの辺りの作業に対して残業代も出ませんので、悲しい、悔しい限りですが、ここの会社の運転手としての義務ですので仕方ありません。トラックが故障すると精神的にも参りますが、周囲の協力も得ながら、運転手と会社の担当者とで何とかしなければなりません。2トン冷凍車の場合は、代車に再び積み込み、ダンプの場合は乗り換えで何とかなりましたが、積載中の大型車で、数百キロ離れた地方で故障が発生してしまう場合もあるでしょう。荷物は乗せ換えが容易にできるとも限りません。車両の規模や積載物によって、その対応は様々になります。できれば故障は避けたいものです。その頻度を極力抑えるために、私たち運転手と会社は日ごろのメンテナンスをきちんと行わなければなりません。

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