旧車のマフラー修理 溶接をしないでも修理できました。
旧車のマフラー修理 溶接をしないでも修理できました。私のランクルヨンマル、ランクル40は古いのでいろいろな所が壊れますが、結構頻度の高いものとして、マフラーがあります。当初は新品の部品もあり、新しいものに取り換えていたのですが、10年ほど前からは金欠もありますが、自分で修理するようになりました。マフラーの修理はその気になれば自分でできないものでもありませんが、ちょっとコツがあり、少しだけ超えるべきハードルがあります。私の今までの経験をお話すると共に、今回インターネットで発見した「とあるパテ」が信じられないくらいの高性能で、今回はこのパテとの出会いがマフラーの修理を成功へと導いてくれましたので、ご紹介したいと思います。
今までの方法
まず、大前提として、車にもよりますが、マフラーは車の下にありますので、自分で修理する場合はマフラーへアプローチしなければなりません。ランクル40はそこそこの車高がありますので、そのまま車の下へ潜り込むと、マフラーの状態を確認することができます。少し高さが足りない場合は、ブロックや硬い板などにタイヤを乗せて、車高を上げて入り込みます。そのまま潜る場合でも、ブロックなどをかませる場合でも、必ず車止めをします。私は万が一が怖いので、できるだけブロックや板を使わないようにしています。普通の車の場合は、四輪をジャッキで上げるか、レンタルピットなどを使う事になります。車種にもよりますが、まずはここが第一のハードルとなります。
今まで私は、漏れの発生していた場所を、缶コーヒーの缶を加工したもので塞いでいました。一番初めは番線、細い針金でぐるぐる巻きにして固定していたのですが、車検場でお叱りを受けてしまい、この方法は辞めました。その後はマイナスドライバーや8ミリで締めることができる、ホースクランプを使うようにしています。缶コーヒーの缶を加工して漏れている箇所にかぶせ、このホースクランプで締めるだけでも、ある程度はよくなります。ですが、この方法は完全ではなく、やり方によっては細かな隙間から漏れてきてしまいます。
ホースクランプ
⇒ ホースクランプ
そこで、漏れ防止のために、この方法で塞いだところを、更に専用のパテで埋めてみました。マフラーは熱くなりますので、耐熱のパテでなければいけません。ホルツの専用パテを使ってみましたが、これを使う事によって完全に漏れはなくなりました。この製品はマフラー修理部品販売の大御所ともいえるホルツ社の製品で、信頼性も高く、近くのカーショップなどで簡単に手に入れることができます。パテに触ったことのない方もいらっしゃるかもしれませんが、少し手にまとわりつく感じもあり、慣れるのに少し時間がかかるかもしれません。私は今までこれらの製品をいろいろと組み合わせてマフラー修理をしてきましたが、今回は以前修理した箇所が再び壊れてしまいました。ホルツのパテで加工したものが割れてしまったのです。やっぱり板金しないとダメなのかな、アーク溶接ではできないよな、と、いろいろと考えていました。
Holts(ホルツ) ガンガムチューブ MH720
家庭用電源でOK アーク溶接機 スズキット
私は以前、ランクル40の錆と戦うべく、家庭用アーク溶接機を買いました。しかし、未だに使いこなすことができていません。一度エンジンオイルが入っていたスチール缶を加工して、ボディーへの溶接を試みましたが、穴が開いてしまいできませんでした。後になって、家庭用溶接機はこの厚さのものを接合することはできないことを知りました。今回も最悪のケースになってしまった場合は溶接を考えましたが、何とか他の方法が見つかり、今回もこのスズキットの出番はありませんでした。溶接と聞くと難しいイメージがありますが、このスズキットはかなり高性能で、家庭用電源から電気を取り、コツは要りますが、簡単に溶接をすることができます。溶接というのは、結構男心をくするぐものです。レビューをご覧いただくと、みなさん溶接の虜になっているのがおわかりいただけるかと思います。
溶接に代わる新しい製品を発見!
マフラーの排気漏れに関しての情報を得ようとインターネットを徘徊していると、とある方法を発見しました。今までやってきていた方法と基本的には同じなのですが、使うパテがかなり高性能なのです。初めにご紹介したホルツ製品は確かにマフラーパテとして高性能ですが、取り付ける場所によっては衝撃が加わって割れてしまう場合もあります。今回のこのパテは、耐熱と同時に強い接着力があり、説明によれば「鉄、アルミなどの金属類からFRP、コンクリート、セラミックなどの肉盛り、接着補修、溶接代替えや、溶接ピンホール修理まで役立ちます」とあったので、早速これを使ってみることにしました。量が少ないかな、と思ったのですが、高性能ゆえにかなりの効果、高価なので、一番小さいものを購入しました。
今回は失敗しないように、念には念を入れて作業をしました。パテを塗る面はワイヤーブラシでしっかりと錆を落とした後、付属のサンドペーパーで脚付けをきちんと行いました。以前は目に見えない部分の作業が適当だったのですが、今回は鏡でしっかりと確認しながら作業を進めました。ここにパテを盛って強度が出ればダイジョブ、ということで、早速パテ盛り作業をしました。商品は普通のパテのように、パテ自体と硬化剤が入っています。パテの中に硬化剤を混ぜて、しっかりと練りこみます。私は送られてきた分量全てを使い切る予定でしたので、計量しませんでしたが、小さな場所に作業を行う場合は、きちんと計量する必要があります。専用のケースが付属していますから、説明書通りに行えば大丈夫です。パテと硬化剤の練り込みも、念入りに行います。混ぜが甘いと性能が発揮されないので、十分に混合します。混合後は15分程度しか作業時間が取れないので、15分で終わるようにきちんと準備をしておきます。15分経過すると、硬化がはじまります。付属のヘラなども使いながら、接合部にパテを盛って行きます。指にくっついたり伸びたりしますので、工夫しながら行います。最後は少し厚めのビニールを用意して、パテ盛りした上に巻き付けて、指で形を修正します。ビニールは硬化すると取れます。硬化するまで、車は動かすことができませんので作業場所には注意します。という風にして作業をしたのですが、今回の結果は完璧でした。よかったです。感触としては、このパテ盛りで、溶接の強度と耐熱性が同時に得られた感じです。それにプラスして柔軟性や耐油性も持ち合わせているので、マフラー修理や燃料タンクの補修にも向いているパテだと思います。価格はかなりしますが、性能はかなりのものですので、今まで「溶接しなければ」と思っていた箇所に使えると思います。是非お試し下さい。